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2014年5月23日(金)

特別インタビュー | ベルトラン・ド・ビリーが語る『アラベッラ』『英雄の生涯』



特別インタビュー | ベルトラン・ド・ビリーが語る『アラベッラ』『英雄の生涯』

6月2日(月)の第86回東京オペラシティ定期シリーズに出演するマエストロ・ベルトラン・ド・ビリー。定期演奏会を目前に控えるなか、東京フィルハーモニー交響楽団も出演するオペラ『アラベッラ』で新国立劇場に登場しています。忙しいリハーサルの合間を縫ってインタビューを行った。



──『アラベッラ』のリハーサル、オーケストラの反応はいかがですか。


オーケストラの質の高さに驚いています。シュトラウスの独特のウイーンのサウンドを奏でていますし、『アラッベラ』の悪ふざけの部分も良くわかっています。一緒に仕事をしていて楽しいですね。


──『アラベッラ』はあなたにとってどのようなオペラなのでしょうか。


『アラベッラ』は歌詞、音楽が始終流れる楽劇で、19世紀のウイーンの社会が舞台ですが、これは21世紀社会にも当てはまります。親が一文無しの家庭で、長女のアラッベラは金持ちの婿を探し、妹のズデンカは金銭上の理由で男装をするのです。想いを寄せる相手が身近にいるなかで、ズデンカは家族のために身を犠牲にしているのです。この物語の中で心情が一番大きく変化するのはズデンカだけです。彼女は本当にけなげな女性です。


──では、6月定期で演奏する『英雄の生涯』はあなたにとってどのような作品でしょうか。


英雄の生涯は作曲家シュトラウスの自伝です。シュトラウスは世間に向かって、「この本(音楽)を読んだら、私がどんな人間か、何をしたか、死にぎわに何を望んだかわかる」と言いたいのだと思います。読み応えのある履歴書(レジュメ)です。


──『英雄の生涯』のリハーサルではオーケストラにどんな反応を期待していますか。


英雄の生涯は6つのパートから構成されているんですが、この作品はシュトラウスの音楽評論家の風刺(パロディー)でもあり、曲の構成や細かい部分の理解が必須です。これに関して、リハーサルの前にみなさんに説明をするつもりです。それぞれの場面のテーマが鮮明になるよう、大きな編成のオーケストラでも室内楽的に響くように演奏する事を期待しますね。

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